映画「グエムル -漢江の怪物-」 | ある在日コリアンの位牌

映画「グエムル -漢江の怪物-」

グエムル


 製作年度:2006年。映画「殺人の追憶」などで知られるポン・ジュノ監督作品。


 2006年5月。今年のカンヌ映画祭で、ニューヨーク・タイムズなどが「今年のカンヌ国際映画祭で最高の映画だ!」と絶賛し、海外メディアが「最高作」と評した話題作。

 また、本場、韓国では韓国歴代動員記録を持つ「王の男」の1,230万人を破り、記録を更新中という、まさに映画タイトル同様、怪物級の作品として、日本で公開中だというので今日、劇場に足を運んだ。


 この映画は、まさにパニック映画の代表作。事前知識なく同作品を見ると、かなりの衝撃を受けると思う。しかし、話題となった分、色々な情報が耳や目に入ってくるので、その衝撃度は薄れるという、パニック映画ならでわの弱点を抱えてもいる。

 実際、私も見終わって、この映画を何の知識もなく見たら、もっと楽しめたろうと思った。


 この映画のいいところは、「日常の普通の生活の中に、いきなり得体の知れない怪物が登場する」という、さもすればB級映画となってしまいがちな内容を、その構成力でリアリティーと完成度を高めているところだ。


 出演者には、「大統領の理髪師」のソン・ガンホ。その妹役を「リンダ リンダ リンダ」のペ・ドゥナ、弟役を「殺人の追憶」のパク・ヘイルなど個性的な俳優人を起用している。


 私は、この映画は1回は楽しめるが、2回、3回目はそんなに楽しめる映画ではないと思った。韓国では何度も見ている人もいるようで不思議に感じる。

 ただ韓国社会の断片と韓国社会の思考の一部を感じとれる。人によっては、こっちに興味を持つ人もいるかも知れない。

 

 ちなみに登場する怪物は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなどを手がけたニュージーランドのWETAワークショップが制作。